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インボイスファイナンスとは、インボイス(請求書)を活用した新しい資金調達方法です。
このインボイスファイナンスには「売掛金担保融資」「インボイスディスカウントファイナンス」、そして「ファクタリング」の3種類があり、いずれもこれまでの資金調達方法とは異なる新しい手段として注目されています。
こちらでは、インボイスファイナンスとはどのような資産調達方法なのかを解説しながら、インボイスファイナンスを活用するメリット・デメリットについてもご紹介します。
インボイスファイナンスを活用することで、企業の資金調達方法の幅が大きく広がりますので、この機会にしっかりと理解しておきましょう。
目次
インボイスファイナンスとは?
インボイス(Invoice)とは、英語で「請求書」という意味があり、会社が取引先に対して送付する請求書をインボイスと呼びます。すなわち、インボイスファイナンスとは、請求書を活用した資金調達方法のことです。
請求書には、具体的な支払い期日が書かれており、期日までに売掛金を受け取る権利があることを証明する書類です。売掛金を受け取る権利を債権といい、債権は資産となります。インボイスという資産を売却したり、担保に入れたりすることで、銀行などの金融機関やファクタリング会社などから資金調達する方法をインボイスファイナンスと呼ぶのです。
これまでは、日本国内における資金調達の手段として銀行などの金融機関や政府などからの融資が主流だったため、インボイスを活用して資金調達するケースはそれほど多くありませんでした。
しかし、近年では国が推奨したことも後押しとなり、インボイスを活用した資金調達方法は注目されています。
特に、資金繰りの悪化を解消するための短期的な資金確保の手段として、中小企業を中心に幅広い業界で活用されているのです。
インボイスファイナンスが注目されている4つの理由
インボイスファイナンスが注目されている理由は次の4つです。
- 不動産を持っていない企業でも資金調達できる
- インボイス担保を持ったまま営業活動できる
- 売掛先に知らずに利用することもできる
- 審査が早く、不動産よりも査定しやすい
上記の理由から、政府もインフォイスファイナンスの活用を推奨する資金調達方法となりました。
ここからは、インボイスファイナンスが注目されている理由をはじめ、資金調達に有利と言われる理由についてご紹介しましょう。
不動産を持っていない企業でも資金調達できる
インボイスファイナンスは、信頼できる請求書であると判断されれば、銀行やファクタリング会社から資金調達できます。
つまり、インボイスファイナンスでは不動産を所有していなくても、また有力な連帯保証人が存在しなくても、あらゆる企業が平等に資金調達できる手段なのです。
これまでは、銀行などの金融機関から融資を受ける場合に不動産の所有していると、圧倒的有利な状態で資金調達できる傾向にありました。不動産などの資産を持っている企業であればあるほど、資金調達しやすい状況だったのです。
しかし、審査で評価されるのは企業が所有する請求書であることから、大企業に限らず中小企業においても、請求書を保有しているのであれば審査を受けられます。
最近では、不動産などの不要な資産を持たない企業の方が外部からの評価も高くなる傾向にあることから、インボイスファイナンスは現代社会にマッチした資金調達方法と言えるでしょう。
インボイス担保を持ったまま営業活動できる
インボイスファイナンスで資金調達をしたとしても、銀行やファクタリング会社に請求書は取られることはありません。インボイスファイナンスで融資を受けたとしても、これまで通りに営業活動を続けられるのが特徴です。
インボイスファイナンスで請求書に対して抵当権を設定したとしても、その請求書が銀行やファクタリング会社に差し押さえられる心配はありません。通常通りに取引先とやりとりできるので安心です。
このように、インボイスファイナンスで融資を受けたとしても、通常の営業活動に支障をきたすことなく済みます。
売掛先に知らずに利用することもできる
インボイスファイナンスは、利用する種類によっては売掛先に通知しないで融資を受けられるケースもあります。
一般的に、銀行から融資を受ける場合は原則的に売掛先に対する通知義務がありますが、一部のノンバンクや地方銀行においては、通知なしでインボイスファイナンスを利用できるケースがあるのです。
また、これから解説するファクタリングのうち「2社間ファクタリング」を利用すれば、売掛先の通知を一切せずに資金調達できるでしょう。
外部から資金調達した旨を売掛先に知られてしまうのは、正直あまり好ましいことではありません。
経営状況が悪化しているのかもしれないと判断されてしまうかもしれませんし、今後の取引に悪影響を及ぼす危険性もあるでしょう。
売掛先に内密にした状態で資金調達できることは、今後の取引をスムーズにするためにも、そして自社の信頼度を損ねないためにも重要なポイントと言えます。
審査が早く、不動産よりも査定しやすい
一般的に、不動産を担保として融資を受ける場合は、不動産の評価額の算定などに一定の時間がかかります。
一方でインボイスファイナンスでは、請求書の金額がそのまま評価額となるため、非常に査定がしやすく、スピーディーに審査が完了するケースがほとんどです。
入金までの期間や、審査の迅速さから判断しても、インボイスファクタリングは非常にメリットの大きな資金調達方法と言えるでしょう。
インボイスファイナンスの種類
ここからは、インボイスファイナンスの3つの種類について詳しくご紹介します。それぞれの概要をはじめ、利用する上でのメリットやデメリットについても解説するので、ぜひ参考にしてください。
売掛金担保融資
売掛金担保融資とは、別名ABLとも呼ばれており、銀行で利用できるインボイスファイナンスのことです。
売掛金担保融資では、まず自社の売掛債権に対して根抵当権を設定し、融資枠を決定する、もしくは1年以内の短期融資を受けるのが一般的です。
これまで、銀行をはじめとする金融機関は、不動産担保に依存しすぎた融資を実施してきました。そのため、不動産を所有していない中小企業や新興企業などは、銀行からの融資を受けるのは非常に困難というのが問題点でした。
しかし、売掛金担保融を活用することで、不動産を所有していない事業者であっても、インボイスを担保にして融資を受けられるようになったのです。
売掛金担保融資のメリット
売掛金担保融資を活用するメリットは次の3つです。
- 不動産がなくても融資を受けられる
- 売掛先に知られることなく担保利用できるケースもある
- ファクタリングよりも手数料が安い傾向にある
銀行からの融資というと不動産ありきで進められるケースがほとんどでしたが、売掛金担保融資(ABL)を利用することで不動産を所有していない企業も資金調達しやすくなりました。
また、売掛金担保融資の手数料は2~3%で取引されるケースが多いため、ファクタリングを利用するよりも低コストで資金調達できるのも大きなメリットと言えます。
売掛金担保融資のデメリット
売掛金担保融資を活用するデメリットは次の3つです。
- 融資までに時間がかかるケースが多い
- 継続的に売掛債権を所有する取引先が複数ない場合は審査が通りにくい
売掛金担保融資は、売掛債権の担保査定に時間を要するため、数ある銀行融資の中でも審査に時間がかかるタイプの融資として知られています。
早くても2週間、時間がかかるケースでは3週間程度かかるため、急を要する場合には活用しにくい方法と言えるでしょう。
また、売掛金担保融資の基本的な融資方法として、複数の売掛先の平均的な売掛債権を算出し、その算出した金額を元に融資の限度額を決定します。そのため、一定以上の売掛債権を所有していないと銀行は担保評価を出せません。
そのため、常に複数の売掛債権を持っている企業でないと売掛金担保融資を活用するのは難しいと言えるでしょう。
インボイスディスカウントファイナンス
インボイスカウントファイナンスとは、輸出債権を銀行へ売却する資金調達方法です。
このインボイスカウントファイナンスはノンリコースで実施されるため、輸出先の企業が期日通りに入金をしなかった場合も、自社が責任を持つ必要はありません。
海外を対象にビジネス展開していくことは、どの程度のリスクが潜んでいるかを判断するのは非常に難しいと言えます。信頼できるビジネスパートナーを見つけることも、国内企業で見つけるのと比較して困難を極めるでしょう。
しかし、インボイスカウントファイナンスを活用することで、輸出先の企業の経営状態などに何かしら問題があったとしても、その損失はファクタリング会社が肩代わりしてくれるため、安心して海外への新規開拓を進められるでしょう。
インボイスディスカウントファイナンスのメリット
インボイスカウントファイナンスを活用するメリットは次の通りです。
- 輸入者の信用リスクや輸入相手国のカントリーリスクを軽減できる
- 輸入者の支払不能リスクを原則100%保証してくれる
- フリーキャッシュフローの増加
インボイスカウントファイナンスを活用することで、取引量の増加に伴う、輸出者の信用リスクや輸出相手国のカントリーリスクの軽減につながります。
そのような海外取引におけるリスクを軽減するための手段がインボイスカウントファイナンスなのです。
また、インボイスカウントファイナンスは原則「買戻請求権なし」であることから、ほぼ確実に売掛債権が保証されるのも大きなメリットと言えるでしょう。
インボイスディスカウントファイナンスのデメリット
インボイスカウントファイナンスを活用するデメリットは次の通りです。
- 輸入業者の同意が必要
- 取り扱っている金融機関が少ない
インボイスカウントファイナンスの仕組みは、3社間ファクタリングと同じであることから、輸入業者の同意を得られなければ債権譲渡できません。
また、日本国内でインボイスカウントファイナンスを取り扱っている金融機関が少ないことも大きなデメリットです。現状では、みずほ銀行のみが取り扱っています。
ファクタリング
ファクタリングとは、インボイスをファクタリング会社に売却して資金調達する方法です。
売掛金担保融資が銀行からの借入だったのに対し、ファクタリングは、インボイスの売却ですので、借入ではないのが大きな違いと言えます。
また、ファクタリングを利用する際に重要なのは、自社の信用度ではなく売掛先の与信の方が圧倒的に重視されるのも特徴です。
たとえ、自社が赤字だったとしても、売掛先の信用次第では資金調達できます。
ファクタリングには、依頼者とファクタリング会社の2社間で行う「2社間ファクタリング」と依頼者とファクタ リング会社、そして売掛先を交えて契約をする「3社間ファクタリング」があります。
2社間ファクタリングのメリット・デメリット
ファクタリングを活用するメリットとデメリットは次の通りです。
▽2社間ファクタリングを利用するメリット
- 売掛先への通知や承諾が必要ない
- 最短即日〜3日以内に現金化できる
▽2社間ファクタリングを利用するデメリット
- 手数料が10〜20%と高めに設定されている
- 3社間ファクタリングに比べて審査が厳しい
売掛先に資金調達している旨を知られたくない場合は2社間ファクタリングを選択するのがおすすめです。また、早急に現金がする必要がある場合や手数料を払っても資金繰りに問題がない場合は、2社間ファクタリングを活用していきましょう
3社間ファクタリングのメリット・デメリット
ファクタリングを活用するメリット・デメリットは次の通りです。
▽3社間ファクタリングを利用するメリット
- 手数料の相場が1〜5%と低コストで利用できる
- 代金回収業務や売掛金の管理をする必要がない
▽3社間ファクタリングを利用するデメリット
- 売掛先への通知や承諾が必要
- 資金調達まで時間がかかる(2週間から1ヶ月程度)
ファクタリングにかかる手数料を安くしたい場合に、3社間ファクタリングは有効です。
さらに、売掛先の同意を得やすいケースや過去に融資を断られた個人事業主や小規模事業者にもおすすめの資金調達方法と言えるでしょう。
おすすめのファクタリング会社
ここでは、おすすめのファクタリング会社を紹介しますので、参考にしてください。
アクセルファクター
「アクセルファクター」は、即日対応可能なファクタリングサービスです。銀行だと審査だけで数週間かけることもありますが、アクセルファクターでは入金までのスピードが最短2時間で可能。
これは、クライアントの運営資金の保守・資金不足の解消を第一に考えているからです。また、“柔軟性がある”のもアクセルファクターの特徴です。
クライアントと同じ目線で、事情や状況に合わせて適切な対応をしてくれます。加えて、“少額債権”も対応可能です。
買取可能債権の下限を50〜100万円に設定しているサービスが多い中、アクセルファクターは下限を30万円に設定しています。
QuQuMo
出典:QuQuMo公式サイト
「QuQuMo」の特徴は、“法人・個人問わず利用できる”ことです。売掛金さえあれば、法人・個人事業主問わず利用できます。
必要な書類は、請求書と通帳のみ。面倒な書類を用意する必要もありません。また、“オンラインで完結”するのもQuQuMoの特徴です。
スマホやパソコンなどから、簡単に手続きができます。“忙しくて店舗まで行く時間がない”、そんな人でも気軽に利用できます。
ベストファクター
「ベストファクター」の特徴は、“2社間ファクタリングも利用できる”ことです。2社間ファクタリングを利用すれば、信用に傷がつきません。
取引先や金融機関に知られる心配もありません。そのため、安心して利用できます。また、“手数料が業界最高水準”なのもベストファクターの特徴です。
5%や9%の手数料を設定しているサービスもある中、ベストファクターは2%〜と設定しています。
“お客様のキャッシュフロー改善が第一の目的”、このような想いがあるからこそできることでしょう。
▼こちらの記事では、その他のおすすめのファクタリング会社を紹介していますので、参考にしてください。
資金調達を考えている人におすすめのファクタリングサービスを紹介します。初めてでも悩まないように、選び方や悪徳業者の特徴などもまとめました。メリット・デメリットはもちろん、申し込みの流れなどもまとめたので参考にしてください。
まとめ
インボイスファイナンスの概要やその種類、利用するメリット・デメリットについて詳しくご紹介しました。
請求書を活用した資金調達方法であるインボイスファイナンスは、不動産を担保にした融資に比べて金利が高めであるというデメリットはあるものの、不動産を所有していない中小企業や新興企業でも審査が通りやすいというメリットがあります。
手軽さやスピードを重視したい場合は、インボイスファイナンスの中でもファクタリングがおすすめです。自社のニーズに合わせて、2社間ファクタリングか3社間ファクタリングを選択していきましょう。